歩き遍路3巡目 1日目 池谷駅~第6番安楽寺

2012年5月3日(木)  

 仕事を定時で何とか上がり、お遍路の荷物をひっつかんで、新幹線に飛び乗った。24時前に高松駅に到着し、駅前のホテルへ。翌朝5月3日、始発のJRに乗車し、まずは、第一番札所奥之院東林院に行くため、池谷駅で下車。1巡目も、2巡目も板東駅から始めたので、少し違和感があった。

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池谷駅で、お遍路姿になり、少し道に迷いながら、東林院に到着。

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東林院は、予想していた以上に大きなお寺。参拝者は、八十八か所ほどではないが、ちらほらとみえる。ただし、お遍路の姿はゼロ。久しぶりの白衣に自分自身まだ慣れていないせいか、少々こっぱずかしい。

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奥之院や別格は、昭和初期の遍路地図を見ても、掲載されていないところも多く、いつから別格や奥之院と認定(?)されるようになったのだろうかと不思議に思うことも多いが、ここ種蒔弘法大師は、大正初期の遍路地図には掲載されている。 

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納経所へ行くと、歩き遍路さんですかと声をかけられた。少しお話をしたが、やはり、歩き遍路はあまり来ないよう。

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東林院近くの阿波神社。行きがけにも前を通ったが、とても立派な神社。しかし、GWにもかかわらず人っ子ひとりいなかった。社務所にも誰もいない。祭神は、土御門天皇。近くには、土御門天皇火葬塚もある。f:id:akirazi:20161003234028j:plain

池谷駅方面に引き返し、第一番前札所十輪寺へ向かう。と、途中で、「どこ行くの~?」とおばあちゃんに声をかけられる。やはり、最近はこの辺を歩いている遍路は珍しいそう。おばあちゃんは「霊山寺はとてもよいお寺よ~」と力説していた。 おばあちゃんと別れた後、すぐに十輪寺到着。f:id:akirazi:20161003235004j:plain

第一番前札所十輪寺は、前札所というからには、60番横峰寺と妙雲寺のような関係かと勝手に思っていたが、かつては船で鳴門の撫養港に到着して、第一番札所の霊山寺に向かう巡礼者がおおく、彼らの多くがここに立ち寄ったため、前札所と呼ばれるようになったそう。お寺の方は留守のようだったので、納経はあきらめて1番へと向かう。

と、途中で、ありがたいことに、飲み物とお菓子のお接待。「1番はすぐそこだよ」の声をいただき、霊山寺へ向かう。寝不足のためか、雨のせいか、まだ1番にたどりついていないのに、既に足取りが重い。

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20分ほどで、1番札所霊山寺に到着。初めて見たときは不思議さ100%だった、山門前のマネキンも、もはや私にとっては1番の大事なシンボルとなった。遍路を紹介する雑誌やTV番組でも、必ず目にはいってくる。

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1番から2番へは、県道12号ではなく、遠回りでも昔ながらの道を行こうと思っていたが、気づいたら12号を直進していた。あっという間に極楽寺の赤い山門前に到着。お参りした後、あっという間に3番に到着。

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いつも、後ろから寺に入る遍路道を通るため、お寺を出る時しか通らない3番の山門。

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 第三番札所奥の院愛染院の山門。年々、草鞋がぼろくなっていくなぁ・・・と思ったが、1巡目の時とそう変わっていない気もする。

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1巡目(2010年)山門。

愛染院は、4番へ向かう道すがらにあるので、奥之院めぐりをしていないお遍路さんでも、お参りしている方が多い。私も、3回ともお参りしている。が、今回は、納経所にだれもいらっしゃらず、納経はあきらめた。※後日、親切な方が送って下さった。 

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1巡目から、ずっといつか食べたいと思っているうどんやさんを横目に、4番札所へ到着。f:id:akirazi:20161019003230j:plain

4番札所をゆっくりお参りしつつ、この歩くペースでは、別格1番を今日中にお参りするのは絶対に無理、とようやく気づいた。

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確実に、2巡目より体力?脚力?が落ちている。4番を下れば、あっという間に5番奥之院五百羅漢堂に到着。

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1巡目の時に、管理者の方にとても申し訳なさそうに「有料なんだけど(確か200円)と入りますか?」と聞かれたのを思い出す。

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正直、66番雲辺寺の五百羅漢は迫力がありすぎて、雨の日などは怖いくらいだが、ここの五百羅漢像はほのぼのとする。

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五百羅漢堂を下ると、もう5番札所。この日は、境内で、毎年5月3日のみ行われているお接待があり、お菓子をいただいた。そんなことをしているうちに、奥之院の納経をいただくのをすっかり忘れていた。3巡目は、そんなことばかりである。

5番から6番へ向かう途中、神宅小学校付近で、別格1番大山寺への分かれ道があるが、今日は無理ということで、のんびりと6番へ向かう。途中、なにやら雰囲気のある神社を発見して、フラフラ立ち寄ってみる。

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写真が下手すぎてわかりにくいが、拝殿には、左に葦稲葉神社、右に殿宮神社の扁額が掲げられていた。さらに、葦稲葉神社には、葦稲葉神と鹿江比売命が合祀されているそう。ちなみに、葦稲葉神は明日別格1番を目指して昇る大山をご神体とする男神さまだそうで・・・、まぁとにかく、明日に向けての良いご挨拶となった。

殿宮神社を出て、あまりにおなかがすいたため、3時前に遍路道沿いのセルフのうどんやへ。お遍路さんがよく立ち寄るお店だ。3巡目にして、初めて入ったが、おいしい。

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その後もフラフラと寄り道をしながら、6番札所へ到着。

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ここまでは以前(2011年)のままだったが、中に入ると・・・ど派手というか、かなり立派になっていた。びっくりしすぎて、読経あと、またまた納経をいただくのを忘れたくらいだ。この日は、安楽寺宿坊に泊まった。

お世話になるのは3回目だが、こちらに1巡目でお世話になった際、お勤めで、ご本尊の薬師如来のご真言を100回ほど繰り返した(永遠に続くのでは・・・と思った)おかげで、一番最初に覚えたのが、薬師如来のご真言という、私にとっては、とても思い出深い宿坊。

ちなみに、夜におこなわれるお勤めも、またど派手というか、豪華になっていて、すごいですねとしか言いようがなかった。でも、宿坊らしい体験を求めている方には、いいかもしれない。

5:39高松駅~7:30池谷駅 JR乗車

8:00頃東林院(一番札所奥の院)

8:30東林院~9:00十輪寺(一番前札所)

9:10十輪寺~9:40一番札所

9:53一番札所~10:08二番札所

10:40二番札所~11:20三番札所

11:43三番札所~12:25(三番札所奥之院)

12:40(三番札所奥之院)~13:04四番札所

13:20四番札所~13:40五百羅漢(五番札所奥の院)・五番札所

14:03五番札所~15:30六番札所 

※時間は、写真の時間からなので、おおよそ。

22km

安楽寺宿坊:6,000円(夕食のみ) 洗濯:200円